244,940人 3,854人
文部科学省により「令和3年度児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査結果」を公表されました。
全国の小中学校における不登校児童生徒数が244,490人(4万8,813人増)、新潟県では3,854人(742人増)と全国、新潟県共に過去最多となり、増え幅も全国、新潟県共に過去最大となりました。文科省は長引くコロナ禍に起因する心身の不調やストレスが影響していると分析しています。
不登校の児童生徒数はコロナ禍以前から増加傾向でしたが、コロナ禍により今年度は特に加速度的に増加しています。現場レベルでも不登校の児童生徒数の増加を実感することが多く、相談件数も増加傾向にあります。
不登校の小中学校の要因別では「無気力・不安」が49.7%を占めていますが、この「無気力・不安」に至る背景についての認識に学校側と当事者間でのギャップがあります。この調査は主に学校側の調査により作られていますが、当事者からの調査で作られたデータとの差異がかなり見られます。
不登校に関しては、当事者やその家庭ではなく、学校、先生そのものに何らかの問題があることが多いと私自身もいろんな方との相談などを通し感じることが多いです。
ここ何年か前からは今の現状を鑑み、官民連携の話や機会が増えてきましたが、まだまだ学校ありきで、硬直化した考えのもと、柔軟な対応が出来ていない現状が多いと感じます。
また、「不登校」そのものが問題ではなく、「不登校」を問題に社会そのものに問題があり、当事者に変革をもとめるのではなく、当事者を取り巻く学校や地域といった社会環境が変わっていく必要があると思います。
今回も小中学校の不登校の児童生徒数が過去最多となりましたが、この数字も氷山の一角にしかすぎず、不登校であろうとなかろうと苦しんでいる子どもたちがたくさんおり、学校、家庭以外の居場所の必要性が今まで以上に高まっていると思います。
「令和3年度児童生徒の問題行動・不登校生徒指導上の諸課題に関する調査結果」の中に「問題行動」「生徒指導」といった言葉が使われていますが、「問題行動」「生徒指導」という言葉にとても違和感を感じます。児童生徒や不登校に問題があるのではなく、学校にも問題があることをもっと認識し、改善して欲しいと強く思います。